『オーライ!』は、聞いてはダメヨ~。

昔、昔、カメラマンと苫小牧の樽前に写真撮影に行った帰りのクルマでの出来事。山の天気は変わりやすく、その日は雨と濃霧が立ち込めていた。国道に出るには踏みきりを渡らなければならない。目を凝らして踏みきりまでたどり着いた。僕は土手で見えない右側に注意を払っていたが、助手席のカメラマンが『左オーライ!』と言ったので信用してアクセルを踏みかけた。その時『ゴォー!』と霧の中から黒い鉄の塊のようなものが目の前を通り過ぎたのだ。間一髪!。もう少しでSLにペチャンコにされるところだった僕たちはお互いに顔を見合わせて蒼ざめた。それから僕は助手席の『オーライ!』を、決して信用しなくなったと同時に、仮に助手席の人が親切に『左オーライ!』と言ってくれたとしても、必ず思い出して『ところで、SLは来ていないかい?』と聞く。たいていは『キョトン?』としている。

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