クルマとの別れはいつも悲しい。こんな思いは何度もしたが、クルマもまるで生き物のようで、別れる頃になると必ずと言っていいくらいグズる。今回の長年活躍してくれた黒いマーチもそうだ。処分しようと決めた時からエンジンが掛からなくなった。特別に気温が低い頃ではあったがバッテリーの低下かとジャンピングしたり、したがイグニッションでセルモーターは回っても掛からない。終いにはセルさえも回らない状態になって諦めながらレッカー代は保険で賄えたので引き取り業者の方にレッカー移動をお願いしていた。そして明日お別れの日、息子が試しにイグニッションキーを回したら、何と一発で掛かってしまったと言う。息子が町内一周して来たので間違いなく動く。いよいよ引き取られる当日朝、僕も試しにイグニッションキーを回してみると何と元気よく一発でエンジンが掛かった。前々日までグズっていたマーチもきっと判ってくれたのだろうか。夜、家に帰るとカーポートの一部のアスファルトだけが雪もなく乾いていてもうマーチが無くなっていた。そのスペースに僕のクルマをそっと入れた。我が家のクルマは、これで3台になった。