クラシック音楽奏者が何十年も同じ曲を弾き込み続けられるのは、進歩しないからではない。常に弾き手の側が成長しているからこそ、同じ対象の中に日々新たな発見をし、その積み重ねの結果、無上の喜びに達するのだ。かのフリードリヒ・ニーチェも、人が物事に飽きるのは自らの成長が止まったときだ、と言及したのだとか。
1975年のフランクフルト・モーターショーにて、初代E21型BMW3シリーズが初披露されてから、今年は40年目に当たる。その間のBMWの物作りの姿勢は、まさにこのクラシック奏者のようだ、と思う。常に目新しく、異なった刺激を追い求めるのも楽しいだろう。しかしその一方で、世の中には生涯をかけて賞味するに値するものがある。
ちなみに僕は、3シリーズに2台、1シリーズ2台、2シリーズ1台、MINIも1台と乗り継いでいる浮気なBMWファンの一人だ。
- 夏休みの子供たち。
- ファクトリー西広場試乗会。