川に落ちそう!(でも落ち着いて・・・)

秋の夜、思い立って石狩市花川の辺りへ小学生の息子を乗せ、スバルのツーリングワゴンでススキの穂を取りに出かけた。仕事で何度も通る農道の裏道に丁度手ごろなススキの穂を見つけた。横に川が流れている草むらの土手の横道にバックで侵入した、その時!右後輪が濡れた草でズルズル滑って土手の路肩を踏み外し、クルマのフロントが空を向く形でようやく停まった。当然ながら左前輪も浮いた形で、グラグラした状態の運転席で下手に騒げば2m以上もある川に転落するかも知れないと、サイドブレーキをいっぱいに引き、「絶対に動くな!」と息子に言って運転席ドアを恐る恐る開け、川に下りた。人家の無い小雨の中、時折通るクルマに手を挙げても誰も停まってくれず、付近を物色。電柱ほどの丸太があったので必死に運び滑落した右後輪側に斜めに渡して運転席に乗り4WDレンジでゆっくり脱出を図ったが、右後輪は濡れた丸太の上を空回り。こうなれば「牽引しか方法がない!」とは言え、ポケットベルしかない時代、しかも夜の10時は過ぎようかと言う月明かりの農道を走って一軒の民家の呼び鈴を押した。そのお宅では既に家族の就寝時間だったが、事情を説明して運よく電話を借りることができた。知り合いの整備工場の社長に電話で牽引をお願いし1~2時間後無事救出して貰った。助手席の息子は既に眠ってしまっていた。空に向かって傾いたクルマのフロントガラス越しに見た風情の無い「中秋の名月」だった。

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